2008年03月25日
そこまでやるかなぁ・・・査証に関する詐欺的行為について
ずいぶん陽気がよくなってきたと思いますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。花粉症の方も多いのかもしれませんが、めげずに春を楽しんでください。
さて今回のじんけんニュースは弁護士が有罪になってしまった事件について皆さんに考えていただきたいと思って取り上げたいと思います。
3月の初旬、2名の弁護士と2つの就職斡旋業を営む会社の役員が移民法にかかわる詐欺で有罪を認め、一人の弁護士は24ヶ月の実刑と75万ドルの罰金が科され、他の被告人も重い罪で処断される事件が連邦裁判所でありました。実刑というのは実に重いとは思います。しかし、どのようなスキームをすれば実刑になるのか、皆さんにも知っておいていただきたいと思います。
起訴されて有罪を認めた弁護士の一人は実に33件の事件で起訴されました。33の独立した実行行為があったわけですが、その内容は詐欺的な方法によって、ビザや永住権を取得した、という内容です。興味深いのは自分の法律事務所で19人雇ったことにして、ビザを発給していたということです。雇用の実態はないのに、アメリカに入国し滞在することを外国人に提供していたのですね。
スキームは結構複雑なやり方でした。移民局などがずいぶん事件を内偵していたのでしょう。まず、就職斡旋業を通して、ビザの基準に満たない経験を持つ人達を、紙のうえでは経験あり、ということにして、いろいろな書類を作成します。弁護士と就職斡旋業が共謀すれば、いろいろな書類は形にできるわけです。そのうえで、法律事務所内で虚偽の情報をもとに、移民局に対する申請書を作成し、内容にまちがいないとして、提出します。この方法を繰り返し、外国人にビザを発給していたのですが、結局ばれてしまった訳です。
捜査資料の詳細はわかりませんが、逮捕のきっかけになったのは、書類上なにか怪しいところがあったというだけではなく、たぶん内部告発または、受給者がなんらかの形で官権の目に留まったのでしょう。もちろん、このように大きなニュースにするのは、法律事務所関係者に対する萎縮効果もあるでしょうが、とにかく数が多すぎたのが敗因なのだと思います。結局就職斡旋業の役員達も逮捕され、ビザを受給した者も強制送還の対象になるわけですから、プラスになることは何もなかったのではないでしょうか。
移民法というのは、行政法ですから、通常の法律と違って法律論を交わすという面は非常に少なく、「どれだけ書類が用意できるか」という面が強調されます。もちろん、正当な方法で書類を集めることは大事なのですが、そのことばかりを気にしていると、虚偽の書類なども用意するような輩がでてきてしまうのですね。よく私が聞くのは、悪知恵を外部でつけられて、事情をしらない弁護士が書類を作成して出してしまう、というケースです。弁護士が出し抜かれてしまうわけですね。これは弁護士からみると「間抜け」ですが、実際少なくないようです。もちろん、ビザが欲しい、永住権が欲しいという方は多いのかもしれませんが、虚偽の申請をしてまでして、アメリカに住みたい、というのに乗せられるのは、なんとも悲しいことです。しかし、もっとひどいのは今回のような弁護士ですね。外国人の中には、本当に事情を知らずにこのような弁護士に任せてしまい、結局強制送還になってしまったケースもあるでしょう。たぶん安くない弁護士費用を支払ったりもしたのでしょう。消費者の立場からどの弁護士を選ぶか、ということは切実な問題なのかもしれません。しかし、このような事件に巻き込まれないように、とにかく調子の良い話しに飛びつくのだけはやめてくださいね。うまい話には必ず裏があるというのは、常識です。
また次回までさようなら。
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18:15
2008年03月07日
アメリカ入国と刑事事件の逮捕状について
ひな祭りですね。子供さんのいる家庭では、ひな人形を飾っておられるかもしれません。日本の伝統はぜひ守ってほしいですが、一体どの程度の家庭でひな人形というのは飾っているものなのでしょうかね。子供のころは、菖蒲などをお風呂にいれて入ったり、お彼岸のときには、野菜に足をつくって立たせたりした思い出があるのですが、こういった習慣はまだ続いているのでしょうか。続いてほしいものです。
さて、今回は三浦さんが紙面やテレビを少なくとも日本では賑わせているようですが、外国人がアメリカに入国する際の逮捕の状況について、少々考えてみたいと思います。いくつかのメディアから質問を受けた内容と重複しますが、皆さんに知っておいていただきたいことなので、ここで考えます。
20数年前の事件でなぜ今頃逮捕するのか、という話題でまずもちきりでしたが、実はこのような逮捕は、刑事事件と移民法のシステムを知っている者にはあまり驚くことではありませんでした。実際、アメリカで罪を犯したと思料され逮捕状が出ている場合、その外国人が逮捕されずにアメリカ国外に出ると再入国の際に逮捕されているケースはこの5、6年少なくありません。今回の三浦さんの逮捕はサイパンだということで、アメリカ国内ではないので、その点通常のケースとは違いますが、たぶんこのように逮捕されていると、カリフォルニアに移送されることにはなると思います。弁護人は、もちろん移送を争う手もあるのかもしれませんが、早急にロスアンジェルスの州検事局と保釈等の条件につきネゴをはじめるべき事例ですね。
アメリカの移民局が、連邦の裁判所や行政機関と組んで外国人に対して逮捕状や起訴をされているケースをコンピュータで一元管理をはじめたのは、2001年の同時多発テロ以降数年経った時です。2003年頃には、コンピュータが直結されるようになり、入国審査のときに、逮捕状、起訴の事実、それに過去の犯罪歴もでるようになりました。連邦の官憲、たとえば移民局、国税局等から逮捕状がでていると即座にコンピュータにでるので、その場で逮捕できるようになったのです。同時多発テロは外国人でアメリカ国内で犯罪歴がある人間が犯人の一人でしたから、外国人対策に力をいれたわけです。その後、連邦だけではなく、各州もそのシステムに情報を直結するようになったので、州の裁判所や行政機関にある情報も入国審査のコンピュータにでるようになったわけです。私が担当した事件でも、80年代に万引きをした人が永住権を持っていても、入国審査で引っかかった事例もありました。アメリカで事情を聴取されただけの事例で、逮捕されず、何も問題ないということで日本に帰国し、数年後再入国するときに逮捕されてしまった、という事例もありました。ですので、過去に犯罪歴のある外国人が逮捕されるケースは格段に増えてきたのです。ここ5,6年はそういった刑事事件の弁護のケースも増えてきました。
でも、今回三浦さんはサイパンに入国しようとして捕まっているので、上記のシステムは関係ないのでは、と思う方もいらっしゃると思います。直接アメリカに入国しようとしたわけではありませんね。ところが、上述した、システムを導入したことで、国外に逃げていた犯人がこの5,6年多く逮捕されるようになってきたのです。古い事件でも、起訴されていれば公訴時効は停止しますので、「もう大丈夫だろう」と考えて再入国を試みる犯罪者もいますね。一度逮捕されていれば指紋もとられていますので、最近入国審査で導入された指紋認証システムで、ひっかかる人もいるわけです。そうすると各警察署も、古い事件の解決に向けて積極的に動きます。テレビ番組でも古い事件を扱う番組が多いですね。もちろんDNA鑑定などの技術の進歩もありますが、多くは外国に逃亡していた犯人が捕まるというパターンが顕著になってきているのです。コールドケース(ColdCase)と比喩される古い事件に対応する部署についても、各警察署で、この5、6年活発につくられていますが、上記のシステムの導入とは無関係ではないのです。
このようにみれば、80年代だろうと、古い事件が最近になっていきなり動き出した背景がわかっていただけるのではないでしょうか。ある意味、移民法についての改正が影響しているのですね。ですので、もし過去にアメリカで逮捕される危険性がある行為をしている人は、再入国の時には注意が必要なのです。
また次回新しいトピックを考えていきたいと思います。
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19:19
2007年07月19日
米国における留学生について
新潟の地震本当にお気の毒です。何度も地震が起きると心が安まらないでしょう。余震もひどいようで、避難されている方もたくさんいらっしゃるようです。これ以上死者や負傷者が増えず、もとの生活が復旧することを心から願っています。
さて、今回は米国における留学生について考えていきたいと思います。
アメリカには多くの留学生が来て、様々な勉強をしていますが、以前はなかなか留学生の全体像をとらえることが難しい状況にありました。留学生の中には勉強をやめてしまい、不法就労をしてそのままアメリカに滞在するというケースも少なくなかったのですが、同時多発テロ以降、首謀者の一人が学生ビザを持ち入国していたこともあって、留学生の管理が急務となりました。
政府はSEVIS(the Student and Exchange Visitor Information System)という留学生の情報をオンラインで管理するシステムを2003年につくりました。SEVP(The Student and Exchange Visitor Program)というのはSEVISを管理する組織です。SEVISはウェブベースによって、学生、学校、そしてスポンサーのプログラムの情報を管理しています。SEVISによって集められた情報はある程度公開されていて、留学生に関する全体的な統計をみることができます。
以下ご紹介する情報は2007年4月3日現在の情報です。
SEVISに登録されてきた学生、交換研修生(つまりF,M,J非移民ビザ保持者、またその配偶者等を含む。)の数は250万人となっており、その中で2007年4月3日現在で有効なビザ保持者の数は951,654人となっています。学生ビザ(F、Mビザ)の内訳は約65万件、その配偶者分が約4万2千件、子の分が約3万2先見となっています。交換研修生(Jビザ)の内訳は、約17万件、その配偶者分が約2万5千件、この分が約2万2千件となっています。
SEVISに登録されている学校は、カリフォルニア州が1090校、ニューヨーク州が648校、フロリダ州が514校、テキサスが509校となっており、この4州で全体の登録校の31パーセントを占めています。
どの国からアメリカに留学に来るかというと、第1位は韓国で10万人以上います。これは全体の15%を締めています。二位はインドで12%、三位は中国の10%、そして日本はそれに続いて4位の7%となっています。アジア諸国からの留学生が非常に多いということですね。留学生が勉強をする分野でダントツなのが、ビジネスで65万人以上の留学生が専攻しています。続いてエンジニアリングとなっています。法律の分野はリストには入っていませんね。あまり人気がないのかもしれません。
留学生の学生数ですが、カリフォルニア州が1位で10万人以上、2位はニューヨークで8万人以上、テキサスが5万人弱となっています。この三州にイリノイ州とマサチューセッツ州を加えると全体の46%の留学生を構成しています。また、69%の留学生は、学士、修士、博士号をとるために学校で学んでいます。その他の学生は英語学校等で学んでいるようです。
2001年以来ずいぶん留学生に対する管理が厳しくなりましたが、その副産物として、以上のような統計が得られるようになりました。どのような留学生の傾向があるのか、今回ご紹介してみました。
次回新しいトピックを考えていきたいと思います。
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15:35
2007年01月01日
DV2008の結果について
新年あけましておめでとうございます。昨年は皆さんにとってどのような年だったのでしょうか。私にとってはいろいろありましたが、全体としては良い年だったと思います。おかげさまで大した問題をかかえずに一年過ごすことができました。皆さんにとって2007年が素晴らしい年になりますように心から祈っております。
さて、新年最初の話題は、先月発表された2008年度番抽選永住権に関する話題です。抽選永住権は2006年10月4日から12月3日までの間の限定で募集されました。昨年は550万人が応募しましたが、今年は大幅に増えて640万人の応募がありました。家族分を含めると、約1000万人規模に達するであろうと移民局は予測しています。
全体の41パーセントがアフリカ諸国籍の外国人の応募で、38パーセントがアジア、19パーセントがヨーロッパとなっています。そして2パーセントが中南米諸国という内訳です。国別に見ると一番多かったのがバングラディッシュで170万件強でした。そして、ナイジェリアが二位で70万件弱、ウクライナが3位で60万件強となっています。
数年前から電子的な申し込み方法を移民局は導入し始めましたが、今回も同じように使用しました。違いがあるのは、顔写真識別システムを導入したことでしょうか。このシステムによって、応募者の顔がある程度特定できるので、重ねて申請をしている外国人を発見することができるのです。
抽選の結果が今年出るわけですが、移民局のケンタッキー・センターから書面によって当選結果が通知されます。当選結果には、名前、誕生日、国籍、申請書の登録日等が記載されています。当選通知は2007年4月から7月の間に当選者に郵送され、その書面にその後どのように処理がされたか、記載されることになります。また、かかる費用についても、その書面を参照すること、となっています。
当選については、過去に詐欺行為が多発しているので注意が必要です。抽選永住権の当選結果を発表するのは、アメリカ国務省ケンタッキー・センター(Department of State's Kentucky Consular Center)のみであって、他の団体や政府を騙る機関などは、当選通知の権限は一切もちません。ですので、抽選永住権に応募された方々は特に注意が必要です。日本でいういわば「振り込め」詐欺のようなものですので、くれぐれも、落ち着いて確認されることが必要だと思います。
応募された方は当選すると良いですね。少し時間はありますが、皆さんが幸運を呼び込めることを祈っています。それではまた、2007年じんけんコムおよびじんけんニュースを宜しくお願いいたします。
2006年09月12日
プレミアム・プロセッシングのフォーム変更について
移民法関連ではいろいろな変化がありますが、対応に困るのが、頻繁に起こるフォームのアップデートです。今回はプレミアム・プロセッシングに関するフォームの変更について考えていきたいと思います。
改正されたフォームはI-907(Request for Premium Processing Service)です。この4頁のフォームはプレミアム・プロセッシングが許されている申請(I-129:一部の非移民ビザ、およびI-140:就労ベースの雇用者がおこなう永住権)において、申請時間の短縮を目的として申請書と一緒に移民局に提出するものです。このフォームの内容が多少ですが2006年8月28日に変更されました。フォームの内容については、フォームを実際に見て確認するのが早いですから、ここでは省略します。プレミアム・プロセッシングを使用する場合には、通常の申請料に加えて更に1000ドルの申請料が必要になりますが、この点は以前と変わりはありません。
気をつけなくてはいけない点は、どのサービスセンターに対してプレミアム・プロセッシングの申請書を出すか、という事です。ここを間違うと受理されない危険性が出てきますので注意が必要です。プレミアム・プロセッシングをI-129で使う場合、つまり非移民ビザと同時にI-907を提出する場合、バーモント・サービス・センター(Vermont Service Center)に送付しなくてはなりません。他のサービス・センターに送付しても送り返されます。プレミアム・プロセッシングを、I-140の申請において使う場合、つまり就労ベースの永住権申請にI-907を用いる場合については、ネブラスカ・サービス・センターでしか受け付けてくれません。この手続で失敗すると時間を無駄に浪費しますので、送付先は必ず確認してください。
次のパターンですが、すでにI-140やI-129の申請を済ませてしまっている場合に、後付けでプレミアム・プロセッシングをすることも可能ですが、この場合には送付先が新規申請とは違ってきます。I-907の後付け申請をする場合、すでにI-129やI-140の審査をおこなっているサービス・センターにI-907を送付しなければなりません。I-140やI-129をプレミアム・プロセッシング抜きで申請すると、案件によって、カリフォルニア、テキサス、ネブラスカ、バーモント、といったサービス・センターに割り振られるわけです。割り振られたサービス・センターから、各申請者(雇用主)に通知が行きますので、I-907は必ず、通知を受けたサービスセンターに対して申請しなければなりません。
少々複雑なようにも見えますが、まったくそのようなことはありません。各申請書がたどり着くサービス・センターは必ずひとつに設定されていますので、間違いなく選択をすればミスするものではないということです。ただ、今回のような内容は記憶しておく必要はなく、プレミアム・プロセッシングについては、送付先が指定されているということを頭にいれておけば充分だと思います。それでは次回まで、さようなら。
2006年08月13日
プレミアムプロセッシング枠の拡大について
皆さんのお住いの地域の気候はいかがですか?サンフランシスコは日中華氏90度以上に簡単に達してしまうほど暑いのですが、湿気がないため大変過ごしやすい環境だと思っています。夜は寒いくらいですが、まったく文句ありません。気候というのは人の生活に非常に影響する要素だと思うのですが、やはり暑くても晴れた青空というのは気分がよいものです。
さて、今回はHビザの話題ではありませんが、重要なプレミアムプロセッシングに関する話題をご提供したいと思います。プレミアムプロセッシングをご存じでない方はあまり多くはないでしょうが、簡単に説明をしておきますと、通常のビザ申請に更に1000ドル追加をすると、原則として、約2週間以内にビザの発給が受けられるかどうか決定を受けられるシステムです。私は行政関連の申請において、支払う申請料の額で審査を早くしたり、遅くしたりすることは違法ではないかと思っています。全体の申請プロセスを早めるのが妥当な解決策だと思っています。まあ私の批判はおいておきましょう。
今回移民局の発表によりますと、今までのプレミアムプロセッシング案件に加え、いくつかの種類の申請に関してプレミアムプロセッシングを適用するということになったようです。雇用ベースの永住権申請の最初のステップとして雇用主がおこなうI-140, 非移民ビザなどのカテゴリーを延長・変更する場合に使われるI-539、それに労働許可を得る目的で使われるI-765の三つが主なものといえます。これらのビザは主に商用に使われますが、中にはBビザに関して延長をする場合なども含まれることになります。
今回のプレミアムプロセッシングの適用枠拡大によって、少々小さなひずみが出てきます。なかなか細かいルールですが、申請をする際には大切な内容と思われますので、その対応についてここで考えておきましょう。まず、労働許可証の申請(I-765)は通常、I-539等の延長・変更申請が認められた上でおこなわれることになります。すなわちI-539を申請してから、I-765の申請ができるようになるまでタイムラグが発生指定しまいます。そこで、今回移民局の見解としてはI-539とI-765を同時に申請することを許すということになりました。よって、この二つの申請を一つにまとめておこなえます。この場合、I-539の判断に関しては、プレミアムプロセッシングにあるように15日以内の回答をするということになっていますが、I-765に関しては、同時に出しても、15日以内の返答は保証できないとしています。同時にファイリングできるメリットがありますが、15日以内の返答の保証がないのは、ちょっと片手落ちの通達だと思います。
I-539をI-129につけて出す場合があります。つまり、I-129(非移民ビザ申請)が主となる申請者のためにファイリングされ、その付帯家族としてI-539が申請されるという場合です。この場合、主となる申請がプレミアムプロセッシングを利用している場合、家族の申請であるI-539の分については、追加の費用を現在は課さないということになっていますが、法律ではなく、移民局の行政裁量ということになっています。怪しい部分ですが、申請者に負担になっていないので、よしとしましょう。ちなみにI-129に付帯するI-539を追加料金なしで、プレミアムプロセッシングを許すのは、主にE,H,L,O,P,QそしてRなどのカテゴリーの非移民ビザです。I-129については、確実にプレミアムプロセッシング案件として処理されるのですが、法律上I-539も同時に審査しなくてはいけない、ということは定まっていないので、あくまでも裁量をもって移民局が処理をするということは忘れないで下さい。
以上が新しくプレミアムプロセッシングに適用される場面です。処理のスピードアップにつながるので、嬉しいニュースな反面、持っているお金で差別がされるのは、あまり納得がいっていないというのが私の感想です。また、次回新しいトピックを考えていきましょう。それではまた次回まで、さようなら。
2006年07月22日
国務省のDV2007の結果発表がありました
じんけんでも当選を心待ちにされている方に当選通知を送るのは本当に嬉しいことなのですが、申請をされた方すべてが当選しないのが悔しいところです。
2007年度の抽選ビザに関しての統計が発表されましたので、今回のじんけんニュースはそのダイジェストをお送りします。
統計的に移民が少ない出身国の外国人に対して5万件の抽選枠が用意されていたわけですが、移民局は訳8万2千人の人達に当選通知を出し、その中で5万件の外国人にグリーンカードを与えることになりました。申請資格については、ここでは省略させていただきます。
60日間の応募期間がありましたが、550万件の応募がありました。抽選を受けられる出身国は、各国最大で全体の7パーセントの当選枠を受けられることが上限と設定されていました。
ニカラグア・中央アメリカ救済法(NACARA)により、5万5千件の永住権枠の中から、5千件が割当されますが、残余の5万件については実に多くの国からの当選者が出ました。日本はゾロ目の333件が当選とされました。他の国を見ると興味深いですが、ウクライナとか、エチオピアといった国が千人単位で当選者をだしています。なんらかの移民局の操作があったのでしょうか。
以下、各国の当選者数を貼り付けておきます。移民局の発表そのまま転載します。次回また新しいトピックを考えていきたいと思います。
Diversity Visa Lottery 2007 Winners, by Geographic Region
AFRICA
ALGERIA - 912 ERITREA - 582 NAMIBIA - 8
ANGOLA - 13 ETHIOPIA - 6,871 NIGER - 62 -
BENIN - 218 GABON - 42 NIGERIA - 9,849
BOTSWANA - 1 GAMBIA , THE - 50 RWANDA - 41
BURKINA FASO - 95 GHANA - 3,088 SAO TOME & PRINCIPE - 2
BURUNDI - 16 GUINEA - 146 - SENEGAL - 228
CAMEROON - 1,461 GUINEA-BISSAU - 5 SEYCHELLES - 4
CAPE VERDE - 3 KENYA - 2,337 SIERRA LEONE - 540
CENTRAL AFRICAN REP. - 13 LESOTHO - 0 SOMALIA - 160
CHAD - 28 LIBERIA - 734 SOUTH AFRICA - 287
COMOROS - 7 LIBYA - 37 SUDAN - 569
CONGO - 687 MADAGASCAR - 21 SWAZILAND - 5
CONGO , DEMOCRATIC MALAWI - 18 TANZANIA - 148
- REPUBLIC OF THE - 42 MALI - 76 TOGO - 1,592
COTE D'IVOIRE 308 MAURITANIA - 17 TUNISIA - 124
DJIBOUTI - 11 MAURITIUS - 8 UGANDA - 213
EGYPT - 7,229 MOROCCO - 4,922 ZAMBIA - 92
EQUATORIAL GUINEA - 1 MOZAMBIQUE - 4 ZIMBABWE - 73
ASIA
AFGHANISTAN - 80 IRAQ - 80 NEPAL - 1,529 -
BAHRAIN - 1 ISRAEL - 126 OMAN - 1 -
BANGLADESH - 5,901 JAPAN - 333 QATAR - 1
BHUTAN - 2 - JORDAN - 63 SAUDI ARABIA - 27
BRUNEI - 0 - - NORTH KOREA - 6 SINGAPORE - 46
BURMA - 651 KUWAIT - 42 SRI LANKA - 383
CAMBODIA - 177 LAOS - 9 SYRIA - 40
HONG KONG SPECIAL LEBANON - 86 THAILAND - 81
- ADMIN. REGION - 81 MALAYSIA - 76 TAIWAN - 398
INDONESIA - 245 MALDIVES - 0 - UNITED ARAB EMIRATES - 19
IRAN - 1,361 MONGOLIA - 113 YEMEN - 43
EUROPE
ALBANIA 1,988
ANDORRA 0
ARMENIA 691
ARUBA 5
AUSTRIA 74
AZERBAIJAN 125
BELARUS 705
BELGIUM 57
BOSNIA & HERZEGOVINA 90
BULGARIA 1,674
CROATIA 40
CYPRUS 7
CZECH REPUBLIC 85
DENMARK 50
ESTONIA 40
FINLAND 33
FRANCE 380
FRENCH POLYNESIA 10
FRENCH SOUTHERN AND ANTARCTIC LANDS 1
GUADELOUPE 3
MARTINIQUE 2
NEW CALEDONIA 3
REUNION 8
GEORGIA 323
GERMANY 1,047
GREECE 41
GREENLAND 3
HUNGARY 138
ICELAND 13
IRELAND 160
ITALY 214
KAZAKHSTAN 177
KYRGYZSTAN 123
LATVIA 75
LIECHTENSTEIN 0
LITHUANIA 298
LUXEMBOURG 6
MACEDONIA, FORMER YUGOSLAV REP. OF 213
MALTA 4
MOLDOVA 273
MONACO 1
NETHERLANDS 88
NETHERLANDS ANTILLES 8
NORTHERN IRELAND 42
NORWAY 21
PORTUGAL 29
MACAU 8
ROMANIA 1,255
SAN MARINO 0
SERBIA & MONTENEGRO 505
SLOVAKIA 171
SLOVENIA 7
SPAIN 97
WESTERN SAHARA 1
SWEDEN 121
SWITZERLAND 104
TAJIKISTAN 84
TURKEY 1,418
TURKMENISTAN 59
UKRAINE 7,205
UZBEKISTAN 1,536
VATICAN CITY 0
NORTH AMERICA
BAHAMAS , THE - 12
OCEANIA
AUSTRALIA - 532 NEW ZEALAND - 205
Christmas Islands - 0 Niue - 0
Cocos Islands - 1 PALAU - 3
Cook Islands - 3 PAPUA NEW GUINEA - 6
FIJI - 514 SAMOA - 10
KIRIBATI - 0 SOLOMON ISLANDS - 2
MARSHALL ISLANDS - 1 TONGA 109
MICRONESIA , FEDERATED STATES OF - 4 TUVALU - 7
NAURU - 1 VANUATU - 0
SOUTH AMERICA, CENTRAL AMERICA, AND THE CARIBBEAN
ANTIGUA & BARBUDA - 2 DOMINICA - 12 PERU - 1,274
ARGENTINA - 86 ECUADOR - 170 SAINT KITTS AND NEVIS - 4
BARBADOS - 9 GRENADA - 6 SAINT LUCIA - 4
BELIZE - 5 GUATEMALA - 43 SAINT VINCENT AND
BOLIVIA - 88 GUYANA - 17 THE GRENADINES - 3
BRAZIL - 488 HONDURAS - 28 SURINAME - 3
CHILE - 42 NICARAGUA - 19 TRINIDAD AND TOBAGO - 85
COSTA RICA - 18 PANAMA - 14 URUGUAY - 4
CUBA - 427 PARAGUAY - 20 VENEZUELA - 226
2006年03月11日
就労ビザと社会保険番号の関係について
今回は社会保険番号とビザの関係について考えたいと思います。アメリカ移民法協会から2006年2月21日に出された記事をヒントにしています。
さて、アメリカで外国人が働くにはまず、なんらかの就労ビザもしくは永住権が必要となります。なんらかの合法就労のステータスが無ければ、給与を受けることは移民法で禁止されています。ビザを受けたとして実際に給与を受けるには社会保険番号(ソーシャルセキュリティナンバー)を取得しなくてはならないと一般には考えられています。しかし、アメリカ移民法およびアメリカ連邦税法では、社会保険番号がなければ仕事をしてはいけない、という規定はありません。
ただ、給与を支払う時に、社会保険番号がなければ、給与計算のソフトが計算を許さないといった可能性があるので、一般的には、社会保険番号がまず必要とされると思われているのです。法律で要求されているのは、税金が発生する雇用が行われてから7日以内に、社会保険番号取得のための申請を行う必要があるとされています 26 USC § 6011; 26 CFR § 31.6011(b)-2。ですので、実際に社会保険番号を雇用された時点で持っている必要はないのです。
この法律を知らないと、外国人が有効な就労ビザを持ってアメリカに入国してきて、社会保険番号を持っていないということを理由に、社会保険番号を得るまでは有効に給与を払うべきではないという判断を雇用主がしてしまうと、給与を支払わない正当な事由がないことになってしまいます。有効な就労ビザさえ持っていれば、被雇用者に支払を受ける権利はあり、雇用者も給与の支払いを行う義務が発生します。ですから、社会保険番号がない、ということで、支払を停止することは法律に沿った考え方ではないことは理解してくださいね。ただし、雇用されてから7日以内に被雇用者は社会保険番号の申請をすることが必要です。ただ、雇用者の会計を担当されている方は、社会保険番号が無いと非常にいやがると思います。会計上の処理としていやがられても、法律上の処理としては何も問題がなく、政府に申告するまでにちゃんとした番号を得ていれば問題ないのですから、そのことを説得するか、上記の情報をわかってもらう必要があると思います。会計と法律の処理が交錯してわかりにくいところですが、アメリカに来て働き始める人にとっては非常に重要な情報ですよね。また、雇用者の立場からしても理解しておく必要がある問題だと思います。次回また、新しいトピックを考えて行きたいと思います。それではまた次回まで、さようなら。
2002年05月06日
I-94について
今回は非移民ビザに関する質問を考えていきたいと思います。永住権をお持ちでない、日本人の方には必読です。まとめると「日本から留学しています。今度、大学を卒業し、働きだそうと思っているのですが、就労ビザを取るにあたって、アメリカに入国した記録(I-94)が必要だということでした。ところが、この紙をなくしてしまい、困っています。この記録を再度取得することはアメリカ国内にいて可能なのでしょうか」という質問です。
まず、このI-94というのは、アメリカに飛行機で入国する際に必要な書類です。飛行機の機内で、日本人の方なら必ず入国前に記入しておかなくてはならない書類です。ビザ無し入国をされる方は薄緑色の縦長の用紙、なんらかのビザをお持ちの外国人であれば、白い縦長の用紙に記入します。この用紙がI-94と呼ばれるものです。このI-94はアメリカ入国の際に、分割され、小さな一部を外国人のパスポートにホチキスで留めて返されます。
このI-94の用紙に書かれている期間、外国人はアメリカに滞在することができます。薄緑のI-94Wという用紙を使われていれば、最長3ヶ月、その他のビザについては、ビザの種類によって、決定されることになります。この用紙はアメリカ国内で滞在できる期間を示す大事な書類ですから、パスポートと一緒に持っておくことが大事なのです。時々今回質問をくださった方のように「紛失してしまった」という場合がでてきます。その他の場合でも、パスポートが盗難にあったという場合も考えられます。
この場合、アメリカ国内で、何らかの他のビザに書き換えをしたいと思っても、入国記録が無いと、書き換えができません。今回質問された方のように就労ビザに変更したいと思っても、その申請において現在合法的にアメリカに滞在していることを示さなくてはいけませんから、入国記録が非常に大切になってくるわけです。
移民局はこのような場合を想定して、I-102という書類を用意しています。移民局のサイトからダウンロードすることができます。このフォームに記入して、皆さんが一時的に滞在されている場所を管轄する移民局に提出することになります。フォームは一ページとちょっとなので、何も弁護士に相談されることは無いと思いますが、注意して記入しないと、再発行に時間がかかりますので、時間をかけて慎重にしてくださいね。このフォームを提出するにあたっては、直接移民局に提出しにいくことになりますので、朝は早くから行く必要がでてきますが、再発行は郵送で通知が送られてきます。ですから、しっかりした住所を記入しておく必要があります。後日、住所が変わったことを移民局に通知するのは非常に大変ですから。 また、パスポートや本人を確認する情報が必要なので、I-102を提出する前に、必要であれば、日本の大使館、領事館に問い合わせ、パスポートを再発行してもらう必要があるでしょう。
それではまた次回まで。