2005年03月24日

H-1Bビザの要件である「最長6年間」の解釈について

先週末も雨の北カリフォルニアでした。私は籠もって原稿を書いていました。私がその昔、新聞にコラムを書き出した時にはまだ原稿用紙を使っていましたが、いまではずっとコンピュータとにらめっこしながら原稿を書いています。ふと思ったのですが、コンピュータばかり見ているのは非常に健康に悪いのではないか、ということです。子供の頃、テレビを近くで見ると目が悪くなる、なんていう注意をよく受けたものです。できるだけ、コンピュータを使う時間を減らそうと思っていますが、なかなか現在の世の中では難しいですね。皆さんはどのような対策をされているのでしょう。

さて、今回のじんけんニュースはH-1Bビザについて、興味深い審判結果がでましたのでご紹介します。タイトルにもあるようにH-1B非移民ビザにおける要件についての話題です。じんけんのユーザーの方はご存じかもしれませんが、非移民ビザにはある一定の限度の発給期間が定められています。非移民ビザは前提として、永住をしないで自国に帰るということを念頭に置いていますので、発給期間の定めがあることは理解しやすいですね。H-1B非移民ビザも例外ではなく、最長を6年間として発給されます。もっとも6年間のビザが発給されるわけではなく、通常、3年間の発給を受け、その後更に3年間の更新をする、というパターンになります。今までの解釈では発給を受けた日(H-1Bビザの申請が認められた日)から6年間を上限として考えられてきました。

今回ネブラスカの移民局を管轄する行政不服審(Administrative Appeals Office)がH-1Bビザの「6年間」という要件について外国人に対して有利な判断をしました。法律論はさておいて、どのような判断だったかというと、まず最初の発給日からH-1Bビザは6年間もちろん有効ですが、その6年間の間にアメリカ外で過ごした時間については6年間に算入しないというものでした。つまり、法律上許されている6年間が過ぎたとしても、過去6年間の間にアメリカ外で過ごした時間については6年間に上乗せし、延長してH-1Bビザが発給されるということです。簡単に言ってしまえば、物理的にH-1Bビザでアメリカに居ることのできる期間が合計して6年間ということになったのです。例を使って確認しておきましょう。Aさんは2001年4月1日付でH-1Bビザの発給を受けたとします。最初のビザの更新(3年間後)は2004年3月31日にあわせて行わなくてはいけません。更新がうまくいくと、2007年3月31日までのH-1Bビザが受給可能なわけです。Aさんはスポンサーのもと、2007年3月31日までアメリカに合法的に滞在できます。この6年間の間に、Aさんは頻繁に出張があり、アジアに1年うち100日滞在していたとします。6年間で600日になりますね。今回の判断では、2007年3月31日超えた600日間については、更にH-1Bビザの受給を得ることができることになったのです。

現在のところ、行政不服審の判断がでたということにとどまり、法律として制定されているわけではないですから、内容が以後他の事件の判断でひっくりかえされる可能性もありますし、内容についても詳細が決まっているわけではありません。ただ言えることは、H-1Bビザの「6年間」という要件について実際に行政裁判所の判断がでたということは、これからの立法に影響するでしょう。この決定を踏まえて、皆さんのなかでもH-1Bビザの発給期間が満了しそうな方は、ぜひ延長申請を考えられるとよいのではないでしょうか。 それではまた次回まで、季節の変わり目ですので、体調に気を付けましょう。  
Posted by jinkencom at 06:26Comments(0)TrackBack(0)

2005年03月09日

大学院修了をベースにH-1Bビザを取得する場合の注意点

サンフランシスコは気温もあがり、ずいぶん暖かくなってきました。花も綺麗な季節で、カメラを持ち歩いては花をみつけて写真をとるようにしています。当たり前のことかもしれませんが、花の色というのは鮮やかで本当に青空に映えますね。絵具とはまったく違います。皆さんも、忙しい毎日を送られているのでしょうが、せっかくですからちょっと立ち止まって春を楽しまれてください。

さて、2005年3月4日の移民局によるプレスリリースに、H-1B非移民ビザの新しい枠である「大学院卒業枠」についての記載がありました。もうすでに何度かじんけんニュースで取り上げていますが、H-1Bビザについては、議会でH-1B VISA REFORM ACT OF 2004というのが昨年成立しました。これを受けて移民局では、法律を実際の実務に取り入れる作業が現在進行でおこなわれています。

「大学院卒業枠」とは、通常与えられるH-1Bビザの各年度発行上限数(現在65,000件)とは別の枠で、アメリカにある大学院を修了した者に与えられます。今年度の枠はすでに上限に達してしまっていた状況でしたので、H-1Bビザがほしいと思っても、現在では今年の10月から有効になる枠を利用しなければならない状態です。今回の法改正で、大学院を修了している外国人には、通常の枠を超えて、H-1Bビザが取得可能になるため、いつになったら申請ができるのか、注目を集めていました。

法律上、新しい「大学院卒業枠」は今年の3月9日から発効するということになっていました。しかし残念なことに、まだ移民局の内部が調整されていないようです。移民局が連邦政府の公示により、申請の詳細を近い将来提示する予定なので、その公示を待ってから申請するように呼びかけています。現在、申請をすると、却下されて送り返されることになってしまいますので、この「大学院卒業枠」を使われることを検討されている方々は注意が必要です。ではまた次回まで、さようなら。  
Posted by jinkencom at 06:32Comments(0)TrackBack(0)