2004年07月31日

学生ビザからHビザへの切り替えにおける猶予期間の延長について

最近クライアントの方からサントリーのオールドをもらいました。ある世代の方はダルマと呼んでいる黒くて丸い瓶のやつです。ほとんどアメリカでは呑む機会がないウイスキーですが、呑んでみるとなかなか喉ごしが良いです。サンフランシスコでウイスキーを呑みながら日本食を食べるという機会にはなかなか出会いませんが、ダルマであればあうかもしれませんね。サントリーというのは不思議な会社で、文章が卓越した人材を輩出していますね。私が大好きな開高セニョールもダルマの「寿」ラベルについて興味深い小説を書いていますしね。お酒の話はこの辺にして、Hビザに関する話題について今回は考えてみましょう。

Hビザの申請に関して、2004年度(2003年10月から働けるビザ)分は、今年(2004年)の2月17日にすでに上限発行数(6万5千件)に達してしまいました。ですので、今、仮に申請をしたとしても、2004年の10月1日から働けるHビザしか受け取れない状態となっています。ということは、今Hビザを欲しいと思っても、有効期限は2004年の10月1日からとなってしまうのです。このHビザ不足で困った事態が生まれました。ある外国人がなんらかの非移民ビザを持っていて、現在Hビザにステータスを変更したいと思っていても、Hビザの有効期限は今年の10月1日からということは決まっていますから、それまでなんらかの合法的なステータスをアメリカ国内で維持しなくてはなりません。今年の10月まで合法的なステータスを持っていられる人であればまったく問題はありませんが、学生ビザを持ちながら、就職をしようとしている人には非常に深刻な打撃となっています。つまり、学生ビザ(FまたはJビザ)は、学校やプログラムの終了時に基本的には失効します。もちろんプラクティカル・トレーニングなどの例外はありますけどね。学生、またはプラクティカルトレーニングのステータスを失っても、アメリカ国外にでるための猶予期間がそれぞれ60日間、30日間と与えられています。この猶予期間が経過してしまった上でアメリカに滞在していると不法滞在と見なされてしまうので、Hビザを待つためにはいったんアメリカ国外に出る必要があることになってしまいます。

このポイントに関して、アメリカ移民局は猶予期間の延長を認めることになりました。法律のレベルではなく、移民局内の通達のようなものなので、100パーセント頼るのはどうかと思いますが、FまたはJビザを持つ外国人学生が2005年度分(2004年10月から就労可)のHビザを申請する場合には、猶予期間をHのビザ申請の結果が移民局から出されるまで延長することを決めました。就職先が見つかって、ビザの申請もしているが、猶予期間を超えてしまうのでは・・・と不安に思っていた学生さんには朗報ではないでしょうか。

しかし、JINKEN.COMニュースでこの記事をカバーするのがちょっと遅れたことを謝らなければいけません。この延長の例外規定が認められるのは、雇用主の申請書が2004年7月30日前にされなくてはいけなく、働きはじめるのは10月1日と書いてなくてはいけません。ですから今から焦って、この延長例外を使うのはちょっと難しいのです。まあ、8月以降にプログラムや学校を終わられた方は、プランニングをすれば働きはじめられる10月1日まで、不法滞在とならずにすむので、今回の猶予期間の規定を利用しなくても不利益は生じないのではないでしょうか。 

この猶予期間の規定を利用した場合でも、Hビザ上で定められた就労期間がくるまでは働いてはいけません。また該当する学生ビザ保持者の配偶者もこの規定の恩恵を受けることができます。以上、ちょっとタイムリーではない話題でしたが(といっても、移民局から発表されたのが数日前でした・・・)、また今後もこのような問題が生じる可能性がありますので、ぜひ、こういった措置もたまには出てくるということを覚えておかれてください。それではまた次回まで、さようなら。  
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2004年07月11日

ビザ申請手続方法一部変更について

「踊る大捜査線」のDVDをやっとゆっくり見ることができました。レインボーブリッジ編です。警察官と弁護士では違うところもたくさんあるのでしょうが、「現場主義」というのは共通するコンセプトなのかもしれませんね。映画の内容自体はまあまあなのですが、上段に構えて難しいことを唱えているだけでは事件は解決しないのは普遍の理なのかなと思わせてくれる映画でした。客観的な「目」を持つことはプロなのですから忘れてはいけませんが、社会を構成する人から学ぶことを続けなくては人としては失格なのかもしれませんね。東京にいる皆さんは暑さでバテていませんか?

今回は非移民ビザの取得方法に関しての情報です。非移民ビザですから永住権は関係ありません。法律界では、非移民ビザの取得要件に変更があると大きなニュースになります。例えば、今ペンディングになっているLビザの法案などがその例かもしれません。しかし今回皆さんと一緒に考えるポイントはそのような「取得要件」の問題ではなく、非移民ビザが取得できることを前提として、ビザ・スタンプを取得する際の「取得方法」についての変更点に関してです。もう何回かJINKEN.COM掲示板でも話題になっていますが、今回のJINKEN.COMニュースでまとめてみたいと思います。

まず第一点目はアメリカ国内でのビザの更新についての変更点です。従来まではE,H,I,L,OおよびP非移民ビザの保持者はワシントンDCのアメリカ国務省を通して更新手続きをすることができました。時間はかかるものの、アメリカを離れずに更新できること、あるいは仕事を続けながら更新できることから重宝していました。しかしこのサービスが2004年7月16日をもって廃止されます。外交官用のビザ(A,G,NATO)については、引き続き国務省等での延長申請が認められます。

今回の変更点は現状の移民法の動向を踏まえると「いつかは来る」と思っていました。とにかく、ビザを持とうがどういう外国人であれ、写真を撮り、指紋を採っておこうというのがアメリカ移民局の方針です。その方針はホームランド・セキュリティ・ポリシーに基づいています。アメリカ政府は2004年10月以降発給のすべての非移民ビザに関して、バイオ情報、つまり指紋と顔写真を要求することになりました。その一環として、今回の変更に繋がったわけです。
今回の変更を受けて、もしビザが失効し将来的にビザの更新が必要な方は、計画的に本国に帰り、ビザの申請をする手続をリサーチして用意をする必要があるでしょうね。

第二点目ですが、日本のアメリカ大使館・領事館における手続も2004年7月1日から変更されました。基本的に7月1日より、すべての非移民ビザ申請者には面接が要求され、例外は(1)A,G,NATOビザ(外交・国際機関ビザ)申請者、および(2)13歳以下の申請者、および80歳以上の申請者です。申請方法は従来通り、郵送または旅行代理店を通しての申請ということになります。以前にもJINKEN.COMニュースでご紹介しましたが、バイオ情報、つまり指紋と顔写真について、登録をすることが義務づけられることになります。

上述した第一の変更点の絡みで考えておかなくてはならないのは、アメリカに現在非移民ビザを持ちながら滞在している外国人は、遅かれ早かれアメリカ大使館・領事館においてビザの申請をしなくてはいけません。また、ビザの申請には面接が必要とされることは確実ですから、少なくともビザの失効の半年前から計画的に、ビザの更新を考えておかなくてはいけません。

■2005年度分のH−1Bビザ申請分リミットについて■

5月末までの2005年度分Hー1B申請数は思っていたほど多くなく16100件となっています。この数は、すでに許可が下りているか、審査中という状態です。

■私見■

外国人としてアメリカに来づらくなった、住みにくくなったなぁ、というのが感想です。アメリカではブッシュ政権下、外国人に対する様相ががらりと変わってしまったという気がします。アメリカでなくても良い国はたくさんありますからね。皆さんはそれでもアメリカという国になんらかのあこがれがあるのでしょうか?それではまた次回まで、さようなら。  
Posted by jinkencom at 07:55Comments(0)TrackBack(0)